7月7日(現地時間)、ジョニー・デップが英紙『The Sun』を名誉毀損で訴えたケースの裁判がロンドンの高等裁判所で行われ、ジョニーが法廷に姿を見せました。
ジョニーを「Wife Beater(妻に暴力をふるう人)」と書いた記事をめぐり英『The Sun』を名誉毀損で訴えているジョニー。米『The Hollywood Reporter』によると、ジョニーは供述書で、その記事のもとになった元妻アンバー・ハードによるジョニーからの虐待の申し立てはすべてでたらめ、と否定。アンバーの申し立てで、キャリアに傷が付き、キャスティングで常に問題になっていると述べているとか。
新型コロナウイルスによるロックダウンが解除されつつあるイギリス。対面による裁判も再開されたばかりで、この裁判は再開後、最初の主要な案件のひとつだそう。証人席についたジョニーは、宣誓をし、ジョン・クリストファー・デップ二世と本名をなのり、「彼女は私から命を脅かされた、私は恐ろしいモンスターだと世界に言いました。しかし、それは事実ではありません」とアンバーの申し立てをきっぱり否定。
ジョニー側弁護士は、ジョニーが『The Sun』を訴えたのは彼の評判をクリアにするためのもので、お金の問題ではないと裁判の冒頭で述べたそう。
『The Sun』側が弁護に使おうとしているのは、アンバーが2013〜2016年の間に、ロサンゼルス、オーストラリア、日本、バハマ、そしてチャーター機のなかで暴力を受けたとしている14の出来事。しかし、ジョニーはそうした暴力を否定しただけでなく、暴力を振るったのはアンバーだと主張。飲み物の缶、タバコなどで攻撃され、さらにアンバーと彼女の友人が彼のベッドで排便したとも……。
また、供述書では、2015年にオーストラリアでアンバーからウォッカのボトルを投げつけられ指の先を切断したとし、血まみれのジョニーの指の写真が供述書に添付されていたとか。プライベート機のなかでアンバーに顔を殴られ、飛行中はトイレに閉じ込められて過ごすことを余儀なくされたとも主張しているというジョニー。
そんなジョニーはアンバーについて「計算高く、他者への共感が欠如していて、ナルシスト」「今になって、私は、彼女が私から価値のあるものすべてを奪い、残ったものを破壊するために、私の人生に入ってきたと確信しています」と供述書で述べていると英『BBC』は伝えています。
アルコール・薬物の問題を認めたジョニー、仰天発言も!
アンバーはジョニーがアルコールや薬物の影響下で暴力をふるう傾向があったと主張しており、そのことについて聞かれたジョニーは、11歳の時から不安定な家庭環境で唯一痛みを麻痺させる方法として使いはじめ、さまざまな薬物を長年にわたり使っていたことを認めたそう。
さらに、リリー・ローズがまだティーンの時に、大麻を与えたという仰天発言も飛び出したとか! ジョニーによると、これは娘が初めての薬物を安全に使ったか確認したかったからで、「あなたには間違ったことに見えるかもしれません。あなたの考えも理解できます。しかし私は娘を育てていて、自分に関する限り、責任感のある親でした」とコメント。
また、相手側弁護士が、ジョニーが1989年にNYのホテルの部屋をメチャクチャにして逮捕されたことを持ち出し、アンガーマネジメントに問題がある人物であることを指摘したところ、ジョニーは「私は怒っていました。しかしそれが、怒りの問題を抱えているということではありません。私は笑いで自分を表現することもあります。私はユーモアの問題を抱えてはいません」と語ったとか。
食器棚にはちょっと暴力的だった
英『BBC』によると、法廷ではアンバーが撮影した、キッチンでジョニーが食器棚を蹴ったり、悪態をつく様子を捉えた動画も映し出されたとか。そしてこの動画では暴力的だったことを認めるかと聞かれたジョニーは「食器棚にはちょっと暴力的でした」と返答。
『The Hollywood Reporter』は、ジョニーは「明らかに、これは最高の精神状態ではありませんでした」と語るも、この動画がアルコール、薬物の影響下でモンスターになることを示していないとし、「ジキル博士とハイド氏じゃないんですから」と否定したそう。
この裁判では、今後、アンバーは証拠を提出することになっており、また、ジョニー側の証人として、元パートナーのヴァネッサ・パラディ、元婚約者のウィノナ・ライダーが予定されているそう。ジョニーはワシントン・ポスト紙の社説で彼を中傷したとして5,000万ドルを求めてアンバーを訴えており、その裁判は来年、審理される予定とのことです。