5月6日からNetflixで配信された『マイ・ストーリー』は、ミシェル・オバマ夫人の同名の回顧録の宣伝のためのツアーに密着したドキュメンタリー。
回顧録『マイ・ストーリー』では、自身の生い立ちからオバマ元大統領との出会い、ホワイトハウスでの日々などが綴ったミシェル夫人。宣伝ツアーでは、オプラ・ウィンフリーやコナン・オブライエンといった有名司会者と著書にでてきたエピソードについて語るシーンがあり、オバマ元大統領本人も登場したことも。そこで語られたバラク氏の仰天エピソードを3つご紹介。
法律事務所のインターン初日に遅刻
オバマ夫妻の出会いは、ミシェル夫人が働いていたシカゴの法律事務所に、当時、ハーバードのロースクールの学生だったバラク氏がインターンとしてやってきたこと。ミシェル夫人はインターンだったオバマ氏の教育係だったそう。
「勝手にオタクっぽい人だと想像していた」と語ったミシェル夫人。数週間前に自己紹介のため電話をかけたところ、受話器の向こうから「ハロー」と、バラク・オバマ・ボイスとよばれるバリトンの声が聞こえてドキッとしたとか。
そして迎えた当日は、暴風雨だったとはいえ、なんとオバマ氏は遅刻。その時、ミシェル夫人は「初日に遅刻する黒人男性はろくでもないわ」と思ったそうですが、やってきたオバマ氏から、決まり悪そうに微笑みながら「傘を忘れてしまって遅くなりました」と言われると、注意するでもなく「あら、そう」と流したそう。そしてオバマ氏が通り過ぎるのを見たオフィスの秘書たちはミシェル夫人に、親指を立てたOKの合図を盛んに送ってきたのだとか! それに対してミシェル夫人も「そうでしょ。いい男なの!」と合図を返したそうで、オバマ元大統領は当時から、遅刻したとしてもなぜか好感度は抜群の、なんとも言えない魅力の持ち主だったようです。
恋人から何を考えているの? と聞かれた答えが独特
その後、交際をスタートさせたミシェル夫人とオバマ氏。当時、ミシェル夫人は実家暮らしだったため、オバマ氏の借りていたアパートに泊まることが多かったそう。ある晩、目を覚ますとオバマ氏がじっと天井を見つめており、何かを考えているように見えたとか。
そこでミシェル夫人が、私たちの関係? それとも亡くなった父親のことを考えているのかしら……と思い、「何を考えているの?」と聞くと、オバマ氏は「所得の不平等について考えていたんだ」と答えたそうで、ミシェル夫人は“なんてロマンチックなの!”と驚いたそう。
「バラクは当時から他の人と全然違った。私とも違った。だからちゃんと考えて行動しないと流されてしまう」と語ったミシェル夫人。「彼の夢を叶える添え物になりたくなかった。だから自分で行動し、考え、(本当にやりたい仕事ではない)弁護士をやめるという決断を下した」と語っています。
ミシェル夫人が子育てで大忙しの時、ジムで汗を流していた
著書のなかで、夫婦で結婚カウンセリングにも行ったことを明かしたミシェル夫人は「共同生活を維持するのは難しい」と力説。「いろいろな衝突は起こるでしょ。当時、私はバラクが自分勝手すぎると思って怒ってた。だって子育てが大変なのに彼はジムにいる。よくそんな時間があるわねって」と振り返り、夫をどうにかして欲しくてカウンセリングに連れて行ったと告白。
しかしながら、カウンセラーはミシェル夫人にばかりアドバイスしていたそう。その時は、「私に非はない。問題は彼よ」と思ったというミシェル夫人ですが、結果的にカウンセリングで「結婚生活で自分が幸せでいることの大切さに気づいた」とか。「私の幸せはバラクの努力によって作られるものではない」「ジムにいるバラクに怒っていないで自分もジムにいけばいいの」ときっぱり語り、観客の拍手を受けています。
他にも、著書のなかでは、結婚式から1カ月半後に、遅れていた本の執筆に集中するためオバマ氏がバリ島のビーチ沿いのキャビンをなんの相談なく、すでにレンタルしていたこと、そして5週間ひとりでバリ島に滞在し執筆していたというエピソードも登場。アメリカ初の黒人の大統領となったオバマ元大統領は、かなり型破りな人物でもあることも明かされています。