最も稼ぐ俳優ランキングの常連、数々の大ヒット映画に主演するなど、今、ハリウッドで最もサクセスフルな俳優のひとりとなったドウェイン・ジョンソンがInstagramでファンから寄せられた“いい質問”に答えました。
ロックによると、その質問とは、「本当に演じたかったのに、他の俳優が演じることになった映画の役はありますか?」というもの。
それに対するロックの答えは「イエス」。「その役はジャック・リーチャーだ。演じたのはもちろんトム・クルーズだよ」と語っており、2012年のトム主演のアクション映画『アウトロー』の製作時のことのよう。ロックは続けて「ビジネスはビジネス。彼が役を得てハッピーだよ」と、トムに対して悪い感情は一切ないことを明らかに。
そんなロックがジャック・リーチャー役を演じたかった理由のひとつは、ロックのために描かれた役ではなかったから。「それまでのすべての役は、僕はラッキーなんだけれど、僕のために作られ、描かれたものだった。ジャック・リーチャー以外はね」。
元プロレスラーで身長196cm、体重約118kg、筋骨隆々としたルックスのロック。演じられる役がある程度、限定的になるのは想像できます。そしてロックがスゴく演じたかったジャック・リーチャーは、原作小説で身長6フィート4インチ(約193cm)、体重275〜280パウンド(約125〜127kg)の巨漢として描かれているそうで、ほぼロックサイズ! むしろトムが演じたことの方が意外なくらいですが、「10年前、僕はキャリアにおいては今とは全然違う場所にいた。トムは世界最大の映画スターだったけど、僕は違った」と、ロックは納得しています。
しかし、「不思議なもので、一つのドアが閉められたことで、別のドアが開いた」、つまりジャック・リーチャー役はダメだったけれど、別のチャンスが舞い込んだのだとか。
「ユニバーサル・スタジオの人から電話があって、『ワイルド・スピード』シリーズに参加しないかと言われたんだ。撮影までそんなに時間がないとも言われた。3週間か1カ月ぐらいだったと思う。それにギャラも多くないってね。でもチャンスだと思ったし、シリーズのファンだったし、可能性を感じたんだ。僕からは2つの条件を出した。キャラクターを作りあげる自由を認めて欲しいということと、小規模なクリエイティブチームを作らせて欲しいということ。お金は心配しなくていい。僕は今も上手くやってるし、餓死してない。人々に気に入ってもらえるキャラクターを作り、時代精神にクールな形で合致したらお金は付いてくるんだ」。
そうしてできたチームが『ワイルド・スピード MEGA MAX』『ワイルド・スピード EURO MISSION』『ワイルド・スピード SKY MISSION』『ワイルド・スピード ICE BREAK』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』の脚本家クリス・モーガン、「Seven Bucks Production」(ロックが設立した制作会社)の社長で18歳の時から知っているハイラム・ガルシアとロックの3人で、3人でホブスのキャラクターを作りあげたとのこと。
「振り返ると、ジャック・リーチャーを演じられなかったのはガッカリだったけど、ジャック・リーチャーはキャラクターが確立されていたし、世界中で愛されていたから、クリエイティブ面で自分が作る余地はなかった。ホブスは僕らが一から作りあげたんだ」と、ホブスは自分の分身のように感じている様子。
さらに、数日前に『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』の続編の企画が進んでいることを明かしたロックは、「いろいろサプライズを用意しているよ」とワクワクした様子でコメント。
ジャック・リーチャー役を演じられずがっかりしたものの、すぐに気持ちを切り替えホブスに全力投入したのが、成功の秘訣? ホブスの他にもいろいろな役を演じているロックですが、ホブス役への思いはひときわ強いようです。