3月、滞在先のオーストラリアで夫トム・ハンクスともども新型コロナウイルスに感染。回復後に、アメリカに帰国したリタ・ウィルソン。4月7日(現地時間)に放送された『The kelly Clarkson Show』で、自身が先立った時のために、トムに告げたことを明かしたそう。
ちなみにこの放送は前もって収録されていたもので、新型コロナウイルスとは無関係。ケリーとのトークのなかで、リタが出演作『A Simple Wedding』のために書いた曲『Throw Me A Party』の背景について話が及んだ時に語ったもの。
そのきっかけとなったのは、2015年に乳がんと診断されたこと。「夫と真面目な会話をしたわ」というリタは、「もし何かあって、私があなたより先に逝くことになったら、やって欲しいことが2つあるの」とトムに2つお願いをしたとか。
「そのひとつは、本当に長い間、スゴく悲しんで欲しいということ」とリタが言うと、ケリーと観客は爆笑。ケリーが「すぐに別の相手を見つけたりしたら、呪ってやるって感じね」というと、「その通りよ!」とリタも笑い、明るくトークは進行。
続いてあげたのは、「もう一つはお祝いのようなパーティーを開いて欲しいということ。みんなが歌って踊って、物語を語り合って。祝福されていると感じるようなものを開いて欲しい」。
その会話が『Throw Me A Party』という楽曲につながっており、その曲は昨年3月にリリースされたリタの4枚目のアルバムにも収められたとか。
これは、死を悲しむだけでなく、人生を祝福したいという前向きな思いが込められていたのですが、この後、世の中の状況はあっという間に変わってしまい、今は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、踊ったり歌ったりのパーティーなんて、もっての外。新型コロナウイルスで亡くなると、感染の危険があるため身内もお見舞いはおろか、最期のお別れもできないと伝えられています。
この頃は、リタはもちろん誰もがまさか世界がこんなことになるとは思っていなかったはず。そしてリタは自分が新型コロナウイルスに感染するなんて、想像すらしていなかったにちがいありません。
番組では、「がんはある意味、恵みだった。毎日、すべての瞬間を全力で生きることを教えてくれた」と前向きに捉えていることを明かしていたリタ。今回の新型コロナウイルスで、さらにその気持ちは強くなったに違いありません。