3月20日に配信スタートして以来、大反響を呼んでいるNetflixのドキュメンタリー・シリーズ『タイガーキング:ブリーダーは虎より強者!?』。配信から2週間近くが経過するも『タイガーキング』への注目度は高いようで、シルベスター・スタローンも美人三人娘たちとタイガーキングコスプレをしてしまうほど。主人公のジョー・エキゾチックをはじめとするクセ者揃いな登場人物、希少動物愛好者の世界を取材した監督のエリック・グッドは、どんな人物なのか気になります。
ニューヨークの有名ホテル&レストランのオーナー
1957年生まれで現在62歳のエリック・グッドは、フィルムメーカーであると同時に起業家。『People』によるとニューヨークにある有名なホテル、ザ・バワリーホテル、ザ・マリタイムホテル、ザ・ジェーンホテルや、人気レストラン、ザ・バワリー・バー&グリル、ウェイバリー・インのオーナーだそう。
また、1983年には多くのセレブが来場したアートギャラリー/ナイトクラブ「Area」を友人らとオープン。ここは6カ月ごとにテーマが変わり、キース・ヘリング、ジャン・ミシェル・バスキア、デヴィッド・ホックニーらをフィーチャー。営業していたのは4年だったけれど、その間にマドンナ、ジョン・F・ケネディ・ジュニアらセレブが多数姿を見せていたとか。
セレブ界ともつながり。ナオミ・キャンベルとデートしていた
そんなグッド氏はセレブとのつながりも多く、1990年代にナイン・インチ・ネイルズの『Help Me I Am In Hell』と『Pinion』のミュージックビデオを監督。また、『The New Yorker』によると、彼はかつてスーパーモデルのナオミ・キャンベルとデートしていたとのこと!

ナオミ・キャンベルと元恋人のロシア人大富豪ウラジミール・ドローニン。ナオミはウラジミール、レオナルド・ディカプリオとともに世界トラ保護会議に出席したことも。Featureflash Photo Agency / Shutterstock.com
『SATC』の原作者キャンディス・ブシュネルとも親しく、キャンディスが『New York Observer』で連載していた同名のコラムにはザ・バワリー・バーがしばしば登場していたそう。『New York Times』によると、『タイガーキング:ブリーダーは虎より強者!?』の共同監督レベッカ・チャイクリンは、1990年代にザ・バワリー・バーのドアガールとマネージャーとして働いていたとか。
カメの保護団体を立ち上げるほどカメが大好き
グッド氏は動物好きでもあり、なかでもカメの保護の活動家としての一面も。「The Turtle conservancy」という自然の生態系の保護を目的とし、特にカメとその生育場所を守ることにフォーカスした非営利団体の設立者。2005年に彼はカリフォルニアに5エーカーの保護センターを作り絶滅に瀕した動物たちのケアとブリーディングに充てているそう。
また、『The Tortoise』というカメの保護に関する年1回発行の雑誌の共同編集者兼発行人であり、世界的なカメの絶滅危機への関心を高めるために、タートルボールという資金集めイベントを開催しているとのこと。
彼は『LA TIMES』に自分は隠れ動物好きだとコメント。「なぜなら、人生の大半をひっそり動物好きとして過ごしていたからだ。僕はずっと希少動物、特には虫類に魅了されていた。6歳でペットのリクガメをもらった時からだ」と語っています。
『タイガーキング:ブリーダーは虎より強者!?』は5年かけて撮影
『New York Times』によると、グッド氏が希少動物ブリーダーの世界について調査を始めた時は、Netflixのドキュメンタリーシリーズになるとは思っていなかったとか。また、作品を製作したのは、希少動物の苦しみや搾取に人々の関心を高めるためで、「動物を搾取することと同じくらい登場人物たちの病的な状態を掘り下げることが重要でした」とコメント。は虫類好き、熱帯魚好き、鳥類好きなどいろいろな人たちがいるなかで、ジョー・エキゾチックとキャロル・バスキンに焦点を当てたのはふたりの間に争いが起きていたからだと語っています。
『タイガーキング』の続編は未定 本業も先行き不透明
大ヒットシリーズとなった『タイガーキング:ブリーダーは虎より強者!?』ですが、グッド氏はこのシリーズが成功する確信はあったと『New York Times』に語っています。「一夫多妻、ドラッグ、カルト、虎、殺人未遂に魅了されずにはいられないでしょう」。
となると、続編の製作、もしくは映画化などが期待されるもの。『Variety』によると、登場人物のひとりジェフ・ロウが「追加のエピソードが撮影され、来週公開される」と語った動画が、番組のファンであるロサンゼルス・ドジャースのジャスティン・ターナーによりTwitterで公開され、こちらも注目を集めています。
しかしグッド氏は『New York Times』に「いまのところ、これ以上のことは考えていません。今のような時期に何かを撮影するのは難しいです。それに私は今、ニューヨークで最悪のビジネス、ホテルとレストランビジネスに関わっています。いつ、再開できるか目処はまったく立っていません」と、今は身動きできない状態であることを明かしています。