『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』公開に先駆け、監督と脚本を務めるキャリー・ジョージ・フクナガがボンドというヒーロー像について語る最新映像が解禁されました。
映像は007シリーズ伝統とも言える銃口の中からジェームズ・ボンドのシルエットが登場し、ボンドがスクリーンの観客に向かって銃を撃つという007ファンなら胸が熱くなるシーンから始まります。監督は前作『007 スペクター』から5年経ち、「脚本家、そして監督としてボンドを捉え直すことに重点をおいた」と、ボンドという人物が流れた年月でどう変わったのかということを描くことが重要だと明かしています。
また、「00の任務にもがく姿は傷ついた獣のようだ」「世界は変わった。そしてルールも変わった。非対称戦争時代のスパイのルールも複雑になった。ボンドが家族のように想う仲間も皆が脅威に晒されている」という監督のコメントとともにボンドの恋人マドレーヌ(レア・セドゥ)の思いつめた表情が映し出され、『007 カジノ・ロワイヤル』でのヴェスパーの悲劇が繰り返されるのではないかと思わずにはいられません。
この作品でラミ・マレックが演じる役は、因縁の敵スペクターよりも頭脳派でシリーズ史上最凶の敵と語る監督は、「(今作は)最初から最後までノンストップ。レースさながらだ」と、本映像内にもある激しいカーチェイス、バイクチェイス、銃撃戦や肉弾戦といった息つく暇のない大迫力のアクションシーンが収められていることも明らかに。そして「世界と人類の命をも救う。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』はボンドの集大成だ。彼が出会ったすべて、トラウマや失ったものまでも。最も挑戦的で困難な任務。それが今作の狙いであり、特別なものにしたかった」と、本作でボンド役引退を公言したダニエル・クレイグの最後にふさわしいフィナーレを迎えることを示唆。
ダニエル演じるボンドが過去4作で追ってきた事件がすべて関連していたことが明かされた前作に続き、これまでの事件に隠されたさらなる新事実が明らかになるとか。「007シリーズの根底にあるもの、危険であり感情が揺さぶられるもの、そして語られることのなかったもの、すべてが明らかになる。ダニエル・クレイグにとっての最終章だ」とコメントを寄せており、ダニエル版ボンドの集大成、約60年に渡り続いてきたシリーズの重要な転換点となることを期待させる映像となっています。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 』
配給:東宝東和