『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ出版秘話に基づく本格ミステリー映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』。個性強めの翻訳家たちが続々と集結する本編映像が解禁されました。
映像には、9カ国の翻訳家のうち、ロシア・イタリア・デンマーク・アメリカ・中国・ポルトガル・ギリシャの翻訳を担当するメンバーが、物語の舞台となるフランスに向かう様子が収められています。
最初に登場するのはデンマーク語を翻訳するエレーヌ。自身も小説家を目指しながら家族を養うために翻訳家となった彼女は、夫と3人の子供に見送られ、まさにパリへと旅立つ直前。夫からは「家でできる仕事だから結婚したのに」と愚痴が飛び出すも「私を信じて」と意気揚々と旅立つ様子が描かれています。
慌ただしく登場するのは、ポルトガル語を担当するテルマ。スキンヘッドにタトゥーというインパクトのある出で立ちに加え、強い口調で早口に電話する姿からは想像しづらいものの、より良い生活のために仕事を掛け持ちするなど、実は努力家な一面も。イタリア語を担当するダリオは、空港に到着して早々、極秘であるはずの「デダリュス」翻訳に関する情報をSNSに投稿してしまいます。そんな彼に注意を促すのがギリシャ語を翻訳する、コンスタンティノス。さらに、続いてベンチで一夜を明かしたところを拾われた英語担当のアレックスに、気まずい雰囲気が流れる車内では、中国語を翻訳するチョーとロシア語担当のミステリアスな美女カテリーナが登場。彼らを乗せた高級車が向かう先には豪華絢爛な洋館が……。
『そして誰もいなくなった』や『8人の女たち』に『めまい』のような緊張感あふれるミステリーを目指したレジス監督は、当初から本作を群像劇にすることを決めており、翻訳家のキャスティングに1年という長い時間を費やしたそう。そんな9人の翻訳家とは……。
オルガ・キュリレンコ/カテリーナ・アニシノバ役(ロシア語翻訳者)
ミステリアスで情熱的。孤独を好む。人の心をかき乱す誘惑的な人物。「デダリュス」のヒロイン・レベッカに危険なほどに感情移入している。
シセ・バベット・クヌッセン/エレーヌ・トゥクセン役(デンマーク語翻訳者)
エレガントかつ野心的。家族を養うために翻訳者になった。いつか自分自身も小説家になることを熱望している。
アレックス・ロウザー/アレックス・グッドマン役(英語翻訳者)
25才だが、永遠の子どものような雰囲気を持ち、ずば抜けて聡明。「デダリュス」海賊版の翻訳でファンの間で注目され、公式翻訳者に抜擢される。
マノリス・マヴロマタキス/コンスタンティノス・ケドリノス役(ギリシャ語翻訳者)
公務員への給料の支払いもままならない国で、大学からの給料を補うために翻訳者をしている。知識人風だが、本質的な考え方は陳腐でシニカル。
リッカルド・スカマルチョ/ダリオ・ファレッリ役(イタリア語翻訳者)
少々傲慢なところがあり、SNSのおかげで少しばかりの名声を持つ。夢は、オスカル・ブラックと接触し彼の恩恵にあずかること。
エドゥアルド・ノリエガ/ハビエル・カサル役(スペイン語翻訳者)
薄汚く、どもり癖があり、大人の体に閉じ込められた子供のよう。意志が弱く、簡単に人に流されやすい。
アンナ・マリア・シュトルム/イングリット・コルベル役(ドイツ語翻訳者)
ヒッピーのような見た目と、ダイアン・キートンもどきの雰囲気を持つレズビアン。どんな状況においても冷静沈着だが、浅はかな不安定さもある、傍若無人な性格。
フレデリック・チョー/チェン・ヤオ役(中国語翻訳者)
中国出身だが、パリに20年暮らしている真面目な努力家。9人の中でもコミュニケーション能力が高く、皆の盛り上げ役
マリア・レイチ/テルマ・アルヴェス役(ポルトガル語翻訳者)
短気で騒々しい。共同生活が苦手。首にピストルの刺青を入れている。より良い生活のため翻訳者とウェイトレスの仕事をこなす。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』
公開中
配給:ギャガ
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