1月8日(現地時間)、「高位」王族を退き、経済的な独立に向けて取り組むこと、さらにイギリスと北米で時間のバランスを取る予定であることを電撃発表したハリー王子とメーガン妃。さらなる詳細をウェブサイトで説明しています。
高位王族とは、米誌『Town and Country』によると、公式に定義されていないものの、通常は英国の王位継承順位の上位にいる成人のロイヤルファミリーとその配偶者で、女王の名のもとでフルタイムで公務を行う人々を指すそう。引き続き全面的に「女王陛下をサポートしていく」と述べているものの、ハリー王子とメーガン妃が引退を表明したことで、残るメンバーはエリザベス女王夫妻、チャールズ皇太子とカミラ夫人、ウィリアム王子夫妻となるとのこと。
そんなハリー王子とメーガン妃は、ウェブサイトsussexroyal.comで、2020年は新しい働き方への移行期と位置づけ、高位王族から退き、もうソヴリン・グラントと呼ばれる王室助成金は受け取らないことで、経済的に独立したロイヤルファミリーを目指すのだとか。
自分たちで稼いで収入を得たい
その王室助成金とは、女王とロイヤルファミリーの公務、公邸と事務所の費用などをカバーする王室の資金調達システムなのだとか。女王にはクラウン・エステートと呼ばれる不動産からの収入があり、女王はその収益を放棄するかわりにその一部を公的資金として、公的支出のために女王が得るのだそう。2018−19年の国家財政報告では、女王はクラウン・エステートからの収益3億2900万ポンドを政府に渡し、政府は公的支出の費用をまかなうために8,200万ポンドを助成金として女王に付与したとか。
ハリー王子夫妻が助成金を受け取ったのは2019年から。しかし、それは王子夫妻の事務所の費用の5%に過ぎないそう。そして残りの95%は、コーンウォール公領からの不動産収入をウィリアム王子が割り振った収入を受け取っているとか。この規定はウィリアム王子とハリー王子が女王をサポートするため、初めてそれぞれの事務局を設立して以来、行われているもので、ウィリアム王子が管理しているとのこと。
王子夫妻は仕事で所得を得る能力を大切にしているものの、今のシステムではいかなる形でも収入を得ることができないのだとか。
ということで、具体的な金額は明かされていないものの、今の事務所費用の5%は受け取らないとはいえ、95%は当面、確保されている王子夫妻。自分たちで稼ぐことができなかったことが、高位王族を退くことを決めた理由のひとつのようですが、何をするのかはまだ明かされていません。しかし、ロイヤルファミリーのなかで、他の仕事でフルタイムで働きながら、女王を支援しているロイヤルファミリーもいるそうで、王子夫妻が選んだ新しい働き方は前例がないわけではないのだとか。
フロッグモアコテージは引き続き使用
また、王子夫妻の公邸フロッグモアコテージは、以前として女王の資産であり、王子夫妻は女王の許可を得て、引き続き公邸として利用するそう。今後も女王をサポートし続けるにあたり、イギリスに家と呼べる場所があることになるとか。
また、夫妻のプライベートな旅行はこれまでも今後も、税金ではなく個人的に支払われるとのこと。公務、私的な旅行ともに、セキュリティ面での問題等がなければ、移動手段は民間機や一般の鉄道、燃費のよい車で行われるとか。公式な海外訪問は王室のすべてのメンバーと同様に外務省の要請に応じて行い、その費用は王室助成金、ホスト国からの寄付で支払われるとのこと。
そして夫妻のセキュリティ費用については、王子夫妻は内務省によって警察による武装警備が義務づけられているのだとか。
こうしてみると、イギリスでの住居、事務所費用、セキュリティ費用はこれまで通りとして、北米と英国の移動、北米での住居費などいろいろ物入りそうなハリー王子夫妻。これは普通の会社勤務でまかなうのは厳しそう? モデルとして活動しているロイヤルファミリーもいることを考えれば、メーガン妃が再びエンタメの世界に戻ってくる可能性もあるかも、なんて期待してしまいます。