10月17日、映画『ジェミニマン』のジャパンプレミアが開催され、主演のウィル・スミス、アン・リー監督、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー、日本語吹替キャストの菅野美穂さん、江原正士さん、山寺宏一さんが登場しました。
『ジェミニマン』は最新技術を用いウィル本人の演技をもとにフルCGで制作された、当時の本人としか思えない23歳のウィルとの、前代未聞のウィル・スミスW主演が話題の近未来アクションエンターテイメント超大作です。
歳を重ねた自分(ヘンリー)と若い自分(ジュニア)という2役を演じたウィルは、「ジュニアは100%CGのキャラクター。ジュニアを初めて見たのは撮影が始まって8カ月ぐらい経ってからだった。素晴らしいショックを受けたよ。アン・リーは映画に革命を起こしたと思う」とアン・リー監督のアイデアとテクノロジーに衝撃を受けたことを告白。
そんなアン・リー監督は、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』で、トラをCGで作った経験の持ち主。「あの経験から論理的にできることはわかっていたのですが、今回は人間、しかも同じ人間で年齢が違う、スーパースターのウィル・スミスだという点で、本当にチャレンジングでした。同時にワクワクする体験でもありました。若いウィル、名前はジュニアと言いますが、彼はウィルの心のこもった演技と、500人ものアーティストが2年がかりで作ったものです」と、撮影での苦労を語りました。
一方、ウィルは菅野さんから「共演相手が自分自身だというのはどういう感じでしたか?」と聞かれると、「演じる時は、相手役の俳優がいたり、スタントマンがいたり、シーンによっては何もないところで演じたりしていて、ジュニアを初めて見たのは撮影が始まって8カ月ぐらい経ってからだった。素晴らしいショックを受けたよ」と若きウィルへの第一印象をコメント。
さらに、「年齢とともに知識もついてくるし、それなりに経験を積んでいるので、それがどうしても出てしまう。だから、若い頃の自分、ジュニアを演じる時は、純粋無垢な感じ、ナイーブさとかを出すのがスゴく大変だった」と演じるうえでの苦労を明らかに。
するとアン・リー監督は、「ウィルと仕事するのはとても楽しいのですが、2人のウィルとの仕事はとても大変です(笑)。テクノロジーに関しては、いろいろな技術を使い、誰もやったことがないことをやったわけですが、23歳のウィル・スミス=ジュニアを作るためには多大な労力がかけられました。これを演じてもらうのも、未踏の地に踏み込んだわけですが、信じられないような労力がジュニア役を作るのにかけられました。監督として、演出するのも大変でした。それはウィルが演技ができないとか、若々しくないというのではなく、芝居が上手くなってしまったからなんです。その上手さをそぎ落として純粋無垢さを出してもらい、彼の技量をいかし、映画スターとしてのチャーミングさいかし、それをテクノロジーでキャプチャーするのが大変であり、ミステリアスな作業でした」とウィルの演技を絶賛しつつ、演出の苦労を明かしました。
すると「アン・リーは次は答えをもっと短くした方がいい」とウィルが監督の演出に乗り出したので、会場は爆笑。
続いてアン・リー、ウィルとの仕事した感想を聞かれたジェリー・ブラッカイマーが「ウィルとは何度も仕事しています。アン・リーとの仕事は初めてでしたが、素晴らしい監督なので、私の仕事は簡単でしたよ」と手短に答えると、ウィルは「今のはいい!」とご満悦。
最後にウィルは「僕は20年ぐらいアン・リーと一緒に仕事をしたいと思っていて、ついに夢が叶った作品です。ぜひ楽しんでください!」と観客に呼びかけていました。
『ジェミニマン』
10月25日(金)全国ロードショー
配給:東和ピクチャーズ
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