10月3日、是枝裕和監督の最新作『真実』のジャパンプレミアが行われ、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、日本語吹替キャストの宮本信子さん、宮﨑あおいさん、佐々木みゆちゃん、是枝裕和監督が登壇しました。
映画『真実』は、国民的大女優の母と娘が繰り広げる、感動あり、毒舌ありの一筋縄ではいかないドラマ。大女優の母ファビエンヌをカトリーヌ・ドヌーヴが演じ、ファビエンヌの娘をジュリエット・ビノシュ、その夫をイーサン・ホークが演じるという豪華キャストも注目です。
本作品はフランスで撮影が行われました。是枝監督は「10週間弱と日本で映画を作る時の倍ちかい時間をかけ、1日8時間というゆっくりとしたペースで撮影しました。もっと撮れると思うこともありましたが、撮影していない時間を含めて一緒に時間を過ごせたのがよかった。こういう場やベネチア国際映画祭に行くと、すごい女優さんたちと一緒に仕事をしたと思いますが、現場では監督と女優として、いかに楽しくいい映画を作るかということだけ考えていました」と撮影を振り返りました。
カトリーヌは「最初はもどかしいこともありました。監督はフランス語を話さず、私は日本語ができないので、通訳を介してしかコミュニケートできなかったので。しかし徐々に一緒に時間を過ごすうち、表情や視線で監督の考えがくみとれるようになりました」とコメント。
そして、ジュリエットが「日本の映画監督は、周りにいる人々が全面的に監督に奉仕すると感じました。それってフランスにはない」と語ると、カトリーヌも「そうね」と同意。
また、日本語吹替キャストの宮﨑さんが、印象に残ったシーンとして、カトリーヌ演じるファビエンヌが撮影所を抜け出してクレープを食べに行ってしまい、娘が迎えにいくシーンを挙げると、カトリーヌも「私もそのシーンはお気に入り。実際、女優として撮影現場にいると、長く待たされてやってられない、と思うことはある」と本心を吐露。ジュリエットは「カトリーヌと私はとても食いしん坊だというのが共通点。だからあのシーンが成功したと思います」と語っていました。
『真実』
10月11日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:ギャガ
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