ディズニー/ピクサーの代表作『トイ・ストーリー』シリーズ全作に携わってきた唯一の日本人で、ピクサーのテクニカル・ディレクター 小西園子さんがシリーズの魅力を語りました。
『トイ・ストーリー』シリーズは、人とおもちゃの絆をコミカル且つドラマティックに描き、世界中の観客を感動の渦で包み込んだディズニー/ピクサーの大人気シリーズ。ウッディとバズ・ライトイヤーを中心に、たくさんのおもちゃが登場し大冒険を繰り広げる、大人から子供まで楽しめる究極のエンターテイメント作品です。
小西さんは、最新作『トイ・ストーリー4』ではキャラクターの洋服や、小物の動きなどを調整する“テーラリング”を担当。今回はウッディの持ち主である女の子、ボニーの洋服を主に担当し、「子供の洋服をマネキンに着せて、そのデザインや動きがどう見えるのか、というところまで観察し考えながら制作しました」と制作秘話を語ります。
さらに、「実は、『トイ・ストーリー』や『トイ・ストーリー2』の時はシミュレーション(服を動かしたり、髪をなびかせたりする行程)やエフェクトという技術がなかったんです。当時は、洋服のシワは手で入れて動かしていたので、とても大変でした」と続け、「でも技術が進歩して、シミュレーションを担当するグループができたことで、私たちも洋服や髪の表現がしやすくなりました。それだけでなく、スローモーションが上手に表現できるようになり、物語の時間の流れや、キャラクターの感情もより表現しやすくなったのです」と言い、「技術の進化とともに、自身も“どんどん良い作品をつくろう!”“もっと先の作品を考えよう!”“常にもっと何かをしたい”という思いに駆られるようになりました。ウッディ達の物語だけでなく映像技術の大きな変化を楽しめるのも、「トイ・ストーリー」シリーズの魅力の一つですね」と熱く語ったそう。
シリーズを通して小西さんが一番好きなシーンは、「『トイ・ストーリー』でバズ・ライトイヤーがベッドに立っているところを、カメラが足元から顔に向かってフーッと上がって行くバズが最初に登場するシーン」だとか。これはバズとウッディが出会う、物語の根本となる大切なシーン。 「物語はタイムレスなので、24年前に初めて『トイ・ストーリー』を観た時の感情と、今観たときの感情は変わりませんし、大人になった今だからこそ新しい発見もありますよね。今30代の人は『トイ・ストーリー』を小学生の時に楽しんで観てくれて、今はもしかしたら自分の子供と一緒に観ているかもしれませんね。自分の子供と一緒に観ると作品の感じ方も変わって面白いでしょうし、会話ももっと広がって楽しめると思います。本当に『トイ・ストーリー』シリーズは、観る度に深みが出てくるんですよ」と笑顔で締めくくりました。
『トイ・ストーリー』 4K UHD
『トイ・ストーリー2』 4K UHD
『トイ・ストーリー3』 4K UHD
各¥5,800+税
©2019 Disney/Pixar