是枝裕和監督の長編14作目となる最新作にして、初の国際共同製作映画『真実』の特報映像が解禁されました。
『真実』は、国民的大女優ファビエンヌが【真実】というタイトルの自伝本を発表したことから、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く「真実」が炙り出されていきます。解禁された特報映像では、晩秋のパリ、カトリーヌ・ドヌーヴ演じる大女優ファビエンヌが暮らす、美しい緑が広がる大きな家の庭でのシーンから始まります。大きな荷物を抱えて歩くジュリエット・ビノシュ演じるファビエンヌの娘と、イーサン・ホーク演じる彼女の夫。そして彼らに挟まれて「おばあちゃんのお家って…お城みたい」と子どもらしい目線で呟くのは、本作のために是枝監督がフランスで自ら見出した孫娘のクレマンティーヌ・グルニエちゃん。一見、どこにでもいる幸せそうな若い家族。ファビエンヌも自身の自伝本「真実」の出版祝いのため、久々の娘家族との再会に喜ぶ様子を見せますが……。
「この本のどこに“真実”が?」一転、物語はファビエンヌの自伝本「真実」の内容を巡り、母と娘の<嘘>と<真実>が徐々に明らかになっていきます。娘に過去の家族との記憶を問い詰められても、その問いをかわすように「あれは事故よ」と語る母に対し、「ママを許さない 絶対に」と冷たく言い放つ娘。自伝本に綴られなかった<ある秘密>が、母と娘の心の影を次第に露わにしていきます。最後に映し出されるのは「ママ、あなたの人生 嘘だらけね」というキャッチコピー。彼女たちの<真実>とは?
国民的大女優としての貫禄もありながら、どこか少女のようなキュートさやユーモアも感じさせ、尚且つ一人の女性として見せる孤独な表情は、まるで唯一無二のフランス映画史の至宝カトリーヌ・ドヌーヴの人生そのものを映し出したかのようにも見えます。世界を代表する豪華キャストたちが、これまで「子供を取り違えられた家族」「異母姉妹」「血の繋がらない一家」など様々な家族の形を描いてきた是枝監督の演出で、新しい家族の形を描き出します。
『真実』
10月11日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:ギャガ
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