ロバート・レッドフォードが、最新作であり、俳優引退作となる、実在した伝説の銀行強盗犯を描いた『さらば愛しきアウトロー』の映画化や、演じる役、豪華キャストたちの共演や引退への思いを語ったインタビューが届きました。
本作に惹かれた点についてロバートは、「実話だという点だ。次に『ザ・ニューヨーカー』誌でフォレストの話を読んだ時、“素晴らしいからぜひ映画化したい”と思った」と振り返ります。そして、サンダンス映画祭で頭角を現したロウリー監督に、3~4年前に本作の企画を見せたことを語り、「彼はいい作品を撮るし、尊敬してる。『ピートと秘密の友達』より前の話だ。彼は僕の企画を気に入ってたが、『ピートと秘密の友達』の製作があった。それで、時機を待って聞いたら“今でもやりたい”と。それで実現した」と、数年越しの企画であったことを明かしました。
自身が演じた強盗と脱獄を繰り返した伝説の犯罪者フォレスト・タッカーについては、「彼は魅せられてたんだと思う。逮捕と脱獄を繰り返す人生にね。彼は人生を愛し、存分に楽しもうとした。それで銀行強盗をしようと思い立つ。逮捕は想定内だから、捕まれば刑務所に入る。そこで“どう脱獄しようか”とワクワクするわけだ」とタッカーについて分析し、生命の輝きと冒険心に溢れるタッカーのロマンを追う姿や、銃を持っているが誰も撃たなかったという生き様に魅力を感じたとコメント。
劇中でシシー・スペイセクが演じる恋人のジュエルについては、「フォレストの素性はもちろん、犯罪のことも知ってたようだ。彼はそのうえで支えてくれた彼女に感謝し、それゆえに愛した。彼女は彼のやることが嫌いでも、人間としての彼を愛してたんだ」とタッカーの人間性に魅せられていたと語ります。同じく本作の見所のひとつである、ケイシー・アフレックが演じるタッカーを追うジョン・ハント刑事との関係については、「2人の間には尊敬の念があったと思う。イタチごっこを続けるうち、楽しくなってきたんだろう。ついには犯人を尊敬するまでになったんだ」とコメント。
今回の豪華キャストたちとの共演については、「これだけの共演者に恵まれ、私は幸運だ。全員を尊敬してる。ケイシーは実力を証明してみせた。シシーは長年、見事な演技をしてる。『イン・ザ・ベッドルーム』や『地獄の逃避行』でね。ダニー・グローヴァーとは初共演だが芸達者ぶりに感心したよ。最後はトム・ウェイツだ。私は彼の音楽のファンだった。共演できるなんて神の恵みだと思った。後が怖いね」と俳優引退作に、実力派揃いの豪華キャストたちが集結したことへの喜びも。
最後に自身のキャリアについて「心は30歳のつもりだが、体は80歳の現実を受け入れなきゃならない。まあ 21歳から演じてるからもう十分だ」と清々しい笑顔でインタビューを締めくくっています。
『さらば愛しきアウトロー』
7月12日(金)、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国ロードショー
配給:ロングライド
Photo by Eric Zachanowich. © 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved