音楽愛に溢れたハイセンスな作風の『(500)日のサマー』でセンセーショナルなデビューを飾ったウェブ監督が『サマー』以前に脚本に出会い、10年以上の歳月をかけてついに映画化を果たした最新作『さよなら、僕のマンハッタン』。原題(The Only Living Boy in New York)と同名のサイモン&ガーファンクルの「ニューヨークの少年」が流れる劇中シーンが解禁されました。
人生迷走の真っ只中、想いを寄せるミミからも迷いを見透かされてしまい、雨の中行き場を無くしたトーマスが向かったのは実家の自身の部屋。そんな彼に寄り添うかのように優しく流れる「ニューヨークの少年」。ひとりニューヨークに残されたポール・サイモンが役者としてメキシコに飛び立ったアート・ガーファンクルに向けて作ったというこの曲。ポールの、どこか取り残されてしまったような孤独な気分がトーマスの心情とシンクロします。
“サイモン&ガーファンクル×青春映画”といえば、アメリカン・ニューシネマの傑作『卒業』 を思い出す人も多いはず。この作品でも彼らの名曲は劇中で重要な役割を果たしています。撮影中も役者たちに音楽を聴くよう勧めていたというMV監督出身のマーク・ウェブ。ジェフ・ブリッジスがビル・エヴァンスの「ピース・ピース」という曲を持ち寄り、最終的に劇中でも使用することになったり、ケイト・ベッキンセールの役名がボブ・ディラン「ジョアンナのヴィジョン」から取られていたり、「音楽や詩はナレーションのような役割を果たせると思っています」という監督の言葉通り、『(500)日のサマー』に続き、今作でも音楽は物語を彩る重要な要素として取り入れられています。
他にも、ルー・リード「パーフェクト・デイ」など青春を思い出す名曲が数多く使用されています。音楽通で知られるウェブ監督のプレイリストを、ぜひ劇場で堪能を! 公式HPでも劇中曲が紹介されているので要チェック!
『さよなら、僕のマンハッタン』
4月14日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国順次公開
配給:ロングライド
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