23日、今年1月に行われたゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞を授賞した『女は二度決断する』の記者会見が行われ、主人公カティヤを演じたダイアン・クルーガー、カティヤを支える弁護士ダニーロを演じたデニス・モシット、ファティ・アキン監督が登壇しました。

左から、ファティ・アキン監督、ダイアン・クルーガー、デニス・モシット。
『女は二度決断する』は今年のゴールデン・グローブ賞外国語映画賞、昨年のカンヌ国際映画祭では主演のダイアン・クルーガーが主演女優賞を受賞した衝撃作。突然のテロにより家族を失った女性が、深い絶望のなかどんな決断を下すのか。その衝撃のラストに議論がまきおこっています。
これまで『イングロリアス・バスターズ』『トロイ』などのハリウッド大作やヨーロッパ作品で活躍してきたダイアンにとって、母国ドイツでドイツ語での演技に挑戦したのはこの作品が初めて。「長い間、やりたいと思っていたのですが、そういう機会になかなか恵まれなかった。ファティ・アキン監督とずっと前から一緒に仕事をしたいと思っていたのですが、出会ってから5年かかりました」と語りました。

美しいダイアン。
また、ドイツ女性を演じることには、「ドイツを離れて25年経つわけですが、久しぶりに帰国して、そこで生活してみると、文化やキャラクターの背景が手に取るようにわかるんです。これはアメリカで映画を撮るときとは違います。どうがんばってもオハイオやフロリダ出身の女性を理解するのには限度がありますから」と、ドイツ女性を演じることに手応えを感じた様子。

世界三大ック祭映画祭すべてで主要賞受賞経験を持つアキン監督。
しかし、多くの怒りや絶望を感じている母親カティヤ役を演じることに最初は不安があったとか。「私自身、子供がいませんし、映画のラストで彼女はある決断を下すわけですが、それに向けてどう芝居をしていくか、あのシーンを信憑性をもって演じることができるのかなど、不安はたくさんありました。そこで撮影前に数カ月を役作りにあてました。そのなかで一番重要だったのは同じような境遇の遺族と会うことができて、彼らの話を聞けたことです。心を開いて話を聞くうちに、彼らの信じられない苦悩、悲痛を感じられるようになりました。これは大きかった。後は監督と話し合ったり、物語の舞台のハンブルグのいろいろな場所を訪れてみたり、カティヤはタトゥをいれているのでタトゥを試したりしました。最終的には監督を100%信頼して、監督についていったんです」と、役作りをあかしました。

日本語がとても上手はデニス・モシット。
今回の来日はダイアンにとっては10年ぶり。「今回はラッキーなことに母と一緒に来ることができました。桜も見ることができて、とてもうれしいです。できたら日曜日に京都を訪れたいと思っています」と、桜が咲いた絶好のタイミングでの来日を喜んでいました。
『女は二度決断する』
4 月14日、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国ロードショー!
配給:ビターズ・エンド
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