数々の名作を世に送り出してきた世界的巨匠リュック・ベッソン監督によるSF超大作『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』の公開に先駆け、14日、来日中のベッソン監督によるトークイベントが開催されました!
少年の頃、原作コミック「ヴァレリアン」シリーズと出逢い、その世界と主人公たちに夢中になったベッソン監督が、ついに自ら映画化するという長年の夢をかなえたと言える本作。6年ぶりの来日となったベッソン監督は、コミックや他のバンド・デシネから受けた影響について「少年の頃は地方に住んでいて、継父がテレビを置かない主義だったんだ。だから、当時の僕にとってバンド・デシネやコミックはテレビの代わりだった。むしろテレビより良かったよ。時間も空間も超えられるし、色んなエイリアンにも会えるからね(笑)」と感慨深げに少年時代を振り返りました。
原作の「ヴァレリアン」については、「当時の連載が『ピロット』という雑誌で、週1回2ページだけだったんだ。だから毎週(続きが気になって)忍耐を強いられたけど、次号を待つ間に展開や使われる色彩を想像していて、そこで脳が鍛えられたよ」と語り、ベッソン監督の想像力の源が明らかに! 続いて、シンガーソングライターで、ベッソン監督の姪でもあるアレクシアン・シラが登場。監督は過去作の『アーサーとミニモイと不思議な国』の際にも、まだ幼かったアレクシアンが曲を作ってくれたと言い、「ただ、出来た曲が暗すぎて、アレクシアンに『これは子供向けのアニメーションなんだ』と説明して採用はしなかったんだよ」と振り返っていました。
この作品のために、アレクシアンが「A Million on My Soul」を作った際、プロデューサーのヴィルジニー・ベッソン=シラと曲に惚れ込んだそうで、「姪だから起用したってわけじゃないよ(笑)」と笑いながら話していました。そして、満を持してアレクシアンがデビュー曲となった本作の劇中歌「A Million on My Soul」を日本初披露! 「A Million on My Soul」をはじめとして、28世紀を舞台としていながら、オープニングに最新曲ではなく、デヴィッド・ボウイの名曲「スペース・オディティ」を使うなど、音楽へとてもこだわるベッソン監督。その理由について、「本作の脚本執筆中に、車の運転中に『スペース・オディティ』がかかったんだ。僕は映画のシーンが頭に思い浮かんでいるから、『オープニングシーンにピッタリじゃないか』と思ったんだよ。ボウイとは付き合いが長くて、『アーサーとミニモイ~』でも声優をお願いしたんだ。天国の大きな劇場で『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』を3Dで観ているって聞いたよ(笑)」と茶目っ気たっぷりにコメントし、会場を沸かせました。
『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』
3月30日(金)全国ロードショー
配給:キノフィルムズ/木下グループ
© 2017 VALERIAN S.A.S. – TF1 FILMS PRODUCTION