今期のアワードシーズンを席巻したドラマ『ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜』。ニコール・キッドマンと共に主演&プロデューサーを兼任しているリース・ウィザースプーン。今やプロデューサーとしても売れっ子に!
『ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜』は、9月に行われたエミー賞でテレビ部門リミテッドシリーズ作品賞を含む8部門を受賞。『The New York Times』に登場したリースは、「それでたくさんのドアが開いたの。多くの人がテレビの場でプロデューサーとして私と仕事をしたがっている。私のミッションは他の女性たち、他の女性の語り手、女優、ディレクター、ライターのためのテレビを作り出すこと。それが人々のマインドのなかでカチッときたんだと思う」と語っています。
以来、リースはオファーされる仕事にフラストレーションを募らせていた女優からプロデュ−サーに自分をトランスフォームしてきて、今やリースのプロダクション会社「Hello Sunshine」は、『ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ』のシーズン2の他に新規プロジェクトを3つも抱えるまでに!
そのひとつがジェニファー・アニストンとリースが朝のニュース番組の司会役を演じるドラマで「Apple」が配信権を獲得。「Apple」とは他にもオクタヴィア・スペンサー、クリステン・ウィグがそれぞれ出演する2つのプロジェクトがあり、合計3シリーズが決まっているそう。他にも、ABC、NBCで2つのドラマシリーズ、そして映画作品も手がける可能性があるとか!
「Hello Sunshine」のこの大躍進の理由は、リースが「人々はこれまでずっと影のなかにいて、ようやくスポットライトが当てられた女性のヒーローの物語が欲しくてたまらないのよ」と語る通り、同社のプロジェクトがさまざまな側面を持つリアルな強い女性を主人公にしたものであること、そしてリース自身が中心人物でもある#TIME’s UPムーブメントに完全に一致していることがあげられています。
しかしながら、ここまでの道のりは決して平坦なものではなく、リースがプロデュースに本腰を入れるようになったのは、『幸せのはじまりは』などをはじめとして女優としてヒット作にめぐまれなかった時期に、タレントエージェントである夫ジム・トスから言われたことがきっかけのひとつ。
それは低迷期のリースが、「脚本がくるのを待っている」と言った時、夫から「キミは電話がかかってくるのをただ座って待つタイプの人間ではない。キミは僕が知る誰よりも本を読んでいる。なぜそれらを自分の題材にしないんだ?」と言われたのだとか。それで母親から「なにかやりたいことがあるなら、自分から行動を起こすように」と言われていたことを思い出したというリース。そこで14歳から27年に渡り、さまざまなスタジオを仕事をしてきたキャリアを生かし、各スタジオのトップに自ら電話をかけることにしたそう。
そして2014年に「Pacific Standard」というプロダクションを立ち上げたリースは映画『わたしに会うまでの1600キロ』を製作・主演したほか、『ゴーン・ガール』を製作。しかし、2016年末に長年のプロデュースパートナーだったブルーナ・パパンドレアと袂を分かち、その後に外部の投資家を得て「Hello Sunshine」を設立したのだとか。
また、プロデューサーとしてのリースのマジメな仕事ぶりも「Hello Sunshine」躍進の理由のひとつ。他のセレブやプロデューサーたちのステレオタイプと異なり、リースはプロデューサーとして、1回目のミーティングの前に原作本をしっかり読んでくるそうで、一緒に働く人々に驚きと好印象を与えているよう。
人気女優からプロデューサーへ華麗に進化したリースですが、決して簡単ではなく、失意の時期があり、そこから立ち直って自分から動くという熱意と努力はセレブでも欠かせなかったようです。