27日、ジャングルの動物たちに育てられた人間の少年モーグリを主人公に、自然の掟と共に雄々しく生きる者たちの愛や憎しみ、喜びや悲しみを謳いあげる感動の生命の讃歌『ジャングル・ブック』のジャパンプレミアが歌舞伎座で行われました!
120 年を超える歌舞伎座の歴史のなかで、洋画のプレミア・イベントが行われるのは初の試みなのだそう。このイベントのためにジョン・ファヴロー監督、主人公モーグリ役のニール・セディが来日。モーグリを優しく、時に厳しく導く黒ヒョウのバギーラ役の松本幸四郎さん、モーグリのいちばんの友だちで自由で陽気なクマのバルー役の西田敏行さん、モーグリに深い愛情を注ぐ母親オオカカミ、ラクシャ役の宮沢りえさん、人間であるモーグリに強い憎しみを抱くトラのシア・カーン役の伊勢谷友介さんという日本語吹き替え版キャストとともに歌舞伎座の舞台に登場しました。
ファヴロー監督は、「このような伝統があり、素晴らしい歌舞伎座でプレミアを行えることはとても光栄なことです。私の尊敬するアメリカ人のフィルムメーカーたちも日本の映画から影響を受けており、この作品にもそういった影響があると思いますし、私自身、クロサワ監督、ミヤザキ監督からイマジネーションをもらっています。映画の作り手としては今日の技術を使って夢を映像にしています。心を込めて作っていますので、みなさん喜んでいただけたらうれしいです」と語りました。
この作品がデビュー作となるニールは、苦労したことを聞かれると「演技は初めてだったので、どうしたらいいのかわからなかった」と演技自体が苦労だったことを告白。「でもジョン(ファヴロー監督)がすべてを教えてくれたので、今では悪くない役者になったと思います」と自信をのぞかせ、「お気に入りのキャラはクマのバルー。流れに任せるところがあるんだけど、真剣にならなきゃいけないところは真剣なところが好きです」と語り、バルーの声を演じた西田さんを喜ばせました。さらに「ベストは川の中でクマのバルーに乗って歌うシーン。アニメでも有名なシーンを再現しました。撮影中も楽しかった。モーグリ以外はCGなので、ずっとブルーバックで何もないなかで演技していたのですが、このシーンは本当の水の中に入りました。監督も一緒に水に入って、バルーの頭を演じているんです」と振り返っていました。
この作品は、すでに世界中で9億ドルを超える大ヒットとなっています。ヒットの要因について、プロデューサーのブリガム・テイラーさんは、「これは男の子がジャングルで動物たちに囲まれ、成長する物語。誰もが共感できる不変の物語だからだと思います」と分析。
そして、最後にファヴロー監督が、「この作品は最新の技術を駆使して作られているということはよく言われています。他のフィルムメイカーが切り開いた技術を使って、人工的な形で作られていますけれど、ごらんになる方々はリアルに感じていただけると思う。これまで目にしたことがない作品になっています。もともと技術はSFやスペクタクル、ヒーローものなどに使われてきました。しかし、この作品はそうした技術を使いながら、語っているのは人間性や自然の素晴らしさ、優美さ、そして感情なんです。そういう部分をぜひ感じていただきたい」と見どころをアピールしました。
『ジャングル・ブック』
8月11日(木・祝)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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