トム・クルーズ、「共演相手は情熱を持ってよく働く人がいい」

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8日、映画『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』の記者会見が行われ、主演のトム・クルーズとエドワード・ズウィック監督が登壇しました。

トム・クルーズとエドワード・ズウィック監督。
トム・クルーズとエドワード・ズウィック監督。

この作品でトムが演じているのは、元米軍エリート秘密捜査官にして己の正義のためにはルールを問わない”アウトロー”な一匹狼ジャック・リーチャー。車を持たず、移動手段はバスとヒッチハイク。たった数ドルと歯ブラシ一本で流浪するジャックが行き着く場所には、必ず危険な事件が……。今作では、元同僚ターナー(コビー・スマルダーズ)がスパイ容疑で逮捕されたことから、軍内部での不審な動きに気付いたジャックがかつての部下を殺害する真犯人を暴くため動き出します。しかしジャック自身も陰謀に巻き込まれることに!
 
トムとズウィック監督は2003年の大ヒット作『ラスト・サムライ』以来、およそ13年ぶりの仕事となりました。そして来日はトムは1年3か月ぶり、ズウィック監督は9年ぶりなのだそう。ズウィック監督は「また戻ってこられて本当にうれしい。『ラスト・サムライ』で日本に来たことは、自分にとって、個人的にも仕事上でもとても重要なことでした。トムとの絆を築いた作品でもあります。もう一度、一緒にできる仕事を見つけるのに少し時間がかかってしまったけれど、日本に新しい作品を持ってくることができてうれしく思っています」と語りました。

笑顔で質問に答えるトム。
笑顔で質問に答えるトム。

Qアウトローなジャック・リーチャーの魅力とは?
トム:
このシリーズの原作者は英国人だけど、主人公はアメリカ人。どの文化にもこういう小説、一匹狼的なキャラクターはいて、日本だと『用心棒』とか、他にも『シェーン』、クリント・イーストウッドの『ダーティー・ハリー』とかがある。強くて道徳心が強いジャック・リーチャーもそのひとつだと思う。
監督:付け加えると、アウトローという言葉は日本語の「ローニン」というとわかりやすいかもしれない。そういう点で『ラスト・サムライ』と『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』にはつながりがあると思う。ジャックはかつて機関の中心にいたけど、そこから離れ、ひとりでさまよいながら自立した存在として、自分なりの道徳観で行動する男。そういう意味で『ラスト・サムライ』とは対になる作品だと考えています。

Q13年振りに一緒に仕事をした感想は?
トム:
楽しかったです。彼は本当に素晴らしいフィルムメーカーで、キャラクターづくり、ストーリーの語り口ともに素晴らしい。いろいろな人間の視点から物語を語るところが特長だと思う。感情を表現し、物語を敬意を持って語るという姿勢がある。そういう点でも『ラスト・サムライ』とも共通していると思っています。
監督:13年前の会話の続きをしているのかと思ったぐらい、すぐに当時のふたりに戻りました。トムと一緒の仕事は映画監督の夢です。それは彼の才能、名声だけでなく、彼が映画づくりにもたらしてくれるものを共有したいからだと思う。それは作品への100%コミットメントです。なにより、映画づくりへの愛がスタッフ、キャスト全員に広がっていくのです。

13年ぶりにタッグを組んだトムとズウィック監督。
13年ぶりにタッグを組んだトムとズウィック監督。

Q「ジャック・リーチャー」シリーズに意識して盛り込んだこと、前作と異なる要素は?
監督:
私はシリーズものであっても、その作品が作品として独立していることが重要だと思っています。このシリーズは原作もたくさんあります。そのなかから今回の原作を選んだのは、キャラクターに深みがある。1本目ではできなかった掘り下げができるのではないかと思い、その点を意識しました。アクション、ワクワク感はキープしつつ、ジャックをとりまく人間関係を掘り下げることを目指しました。

Q日本で楽しみにしていることは?
トム:
記者会見、プレミアはいつも楽しみ。昨日、深夜についたのですが、ホテルの部屋からの眺めも素晴らしい。東京の夜景は素晴らしいですね。人々も、食べ物も、いつも特別だと感じています。
監督:『ラスト・サムライ』で滞在したとき、友人をたくさん作ることができました。その何人かはアメリカで会えたのですが、再会できるのはご褒美ですね。美術館にいったり、歴史研究家に日本庭園で話をきいたり、作家に会ったりしたんです。自分のクリエイティブな面に影響を与えている場所が日本です。
トム:私も同じ気持ちです。『ラスト・サムライ』は世界中の方々に見てもらっている、あの役柄、あの経験は貴重なものでした。映画の力は世界に文化、国民を世界に伝えることができるということ。参加したすべてのスタッフのおかげでできた作品です。あの映画を作った日本に戻ってきたのはとても意味があることです。世界のあちこちに行きましたが、どこでもみんな『ラスト・サムライ』の話が出ます。とても誇りに思っていいますし、こういう仕事をしてよかったと思う。文化を学び、本当の娯楽を伝えられることを誇りに思っています。そしてズウィック監督のことを人間として映画人として尊敬しています。面白い人生をおくり、考えていることをシェアしている、素晴らし人なんです。

Qジャック・リーチャーは先を予測しますが、この作品へのファンの反応を予測してください
トム:
アクションもそうですが、ドラマ、ユーモアに驚くと思う。ズウィック作品の特長だから。物語を楽しむなかでアクションが出てくるけど、アクションも驚くと思うよ。ジャックは予期せぬ行動をする、まっすぐで人間的な男なんだ。

Qこれまでシリーズものは手がけませんでしたが、今回シリーズものを受けようと思った理由は?
監督:
トムからお願いされたからね 笑。私は常にオリジナリティを大切にしてきました。ただ、トムの作品を考えるとシリーズものでも、各作品が違っています。それは監督によるものだと思います。監督として、自分らしい作品を作りたいと思っています。そしてトムの素晴らしいのは、監督、監督がもたらすものを信じる点ではないでしょうか。監督としては自分なりの思いを持って、みんなが楽しめる作品を作りたい。今回、すでに世界観があるなかで、自分の作品を作るのはとても面白かったです。

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Qサマンサ役の若手女優ダニカ・ヤロシュは大抜擢だったと思いますが、ハリウッドでトムと共演するには? 成功するためのアドバイスはありますか?
トム:
彼女が出演してくれのは、我々にとってラッキーでした。彼女はハンドレッドテンという部隊の部隊長だから、知的でなければいけないし、人間的にきちんとした行動をしなければいけない。コビーも素晴らしい素質があり、すごくいい人。スクリーンで納得できるキャラクターを演じたと思う。我々がいつも探しているのは、役にぴったりな最高の人材。それにハードワークな人がいいね。私は週7日働く。もう何年も休んでいない。好きでやっているので、一緒に働くなら女性、男性とわず、映画づくり、ストーリーを語ることにすべてを注いでくれる人がいい。私にとって、映画はただの仕事ではないんです。やらなくてもいいけど、やらずにはいられないんだ。4歳の時から情熱を注いでいるんです。そういうクリエイティブで情熱を持つ人からはこっちも学ぶことができる。そんな人、情熱をシェアできる人を求めている。怠け者で情熱がない人とはあまり働きたくないけど、その人はそれでいいんです。目的はお客さんを楽しませること。映画で、別世界を体験してほしい。いろいろなジャンルの映画があり、観客の好みは人それぞれ。みんなをどうやって楽しませるか、いつも自分に挑戦しています。映画はチームワークで作るのも魅力ですよね。チーム全員が力をあわせて観客を楽しませることに一所懸命になっています。それが楽しみなんです。そのために人生を捧げています。

再会した池松さんと語り合うトム。
再会した池松さんと語り合うトム。

つづいてステージには『ラスト・サムライ』で飛源という少年役を演じた池松壮亮さんが登壇し、トムと監督に再会。13年ぶりに再会した池松さんにトムは「すごく大きくなったね! 今、俳優として活躍していると聞いてうれしい。でも驚かないよ! 当時からそう思ってたから」と語りました。また、監督は『ラスト・サムライ』で、「夕日をバックにトムとソースケの別れのシーンをとりたいと、クレイジーな監督が言い出した。1テイクで彼はきめてくれたよ」と当時の池松さんの演技を振り返りました。さらにトムが「監督はその直前にその部分のシナリオを書いた。僕は日本語を覚えなきゃいけなくて大変だった」と語り、「覚えてる?」と池松さんにふると池松さんは「覚えてないですね」とあっさり答えたので、トムも監督も大爆笑。

爆笑するトムと監督。
爆笑するトムと監督。

池松さんは「当時は俳優になると思っていなかったし、ふたりに会っていなかったら東京にも出てきてないと思う。おふたりのおかげで人生が変わりました。ずっと指標にしていきたい方々です」と語りました。

『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』
 11月 11日(金) 全国ロードショー!
配給:東和ピクチャーズ
©2015 PARAMOUNT PICTURES.  ALL RIGHTS RESERVED. 
公式サイト